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活動と政策

2018.6.28 (火)

大手損保が残業上限を引き上げ 長時間労働の拡大すでに

 政府・与党が今国会での成立を狙う「働き方改革」一括法案について、与党が提案していた19日の参院厚生労働委員会での採決は、見送りとなり、質疑が行われました。残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)に反対する野党と国民の世論と運動が押しとどめたもの。この日の質疑で、日本共産党の倉林明子議員が、高プロの規定の多くが省令などにゆだねられ、過労死を防ぐ保証がないことを明らかにし、政府の姿勢を追及しました。
DSC03908-1 倉林氏は、高プロについて「使用者側に実労働時間の把握は義務付けられておらず、高プロとして契約した労働者の長時間労働、過労死を防ぐための規定の多くは省令などにゆだねられている」と指摘。「法文での規定がないのに、過労死を防ぐ保証はどこにあるのか。実労働時間の把握義務をなくせば、過労死の認定もされないことになる」「高プロで過労死促進など絶対にあってはならない」と追及しました。
 その上で、同法案で省令などで決めるとしている事項は計90にもなることを明らかにし、「これでは法案の白紙委任を求めているに等しい。立法府として、こんな法案は断固認められない」「廃案にすべき」と主張しました。
 併せて倉林氏は、法案の時間外労働の上限規制をめぐって、損保大手の三井住友海上火災保険が4月から、年間の残業上限時間を350時間から540時間に大幅に引き上げたことを告発しました。法案の上限が単月で100時間で、過労死認定基準ラインとなっており、同社は「法制化動向を踏まえた見直し」(組合資料による)と説明しています。倉林氏は「長時間労働の拡大がすでに始まっている。労働時間の高止まりを招き、過労死ラインの働かせ方を合法化するものだ」と批判しました。
 加藤勝信厚労相は「法案はあくまで時間外労働の上限を定めたもので、労使(経団連と連合)が合意したものを法案化した」と開き直りました。


(「京都民報」2018年6月24日付より)
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