2ヵ月に一度くらいでしょうか。立ち寄る喫茶店があります。左京区、京大の近くに古くからあるクラシックの「名曲喫茶」です。1時間ほどいて出ようとした時です。そこに小柄な男性がはいってこられました。
先ず目にとまったのは黒い厚手のコート、どこかでみた記憶があります。お顔を拝見して驚きです。益川敏英さんでした。ノーベル賞を受賞されてすぐの頃です。その黒いコートは受賞の際、スウェーデンでの街頭でのインタビューなどで羽織っておられたものです。そういえば、インタビューでは「日本に帰って何をしたいか」の問いに「クラシックを静かに聴きたい」と答えられていました。いつも休養と読書、音楽を聴くための滋賀県の別宅には、行かれる余裕もないのかな、などと勝手に想像しました。
2008年12月のことです。ちょうど5年たちます。それから5年間、益川さんの時々の発言はできるる限り残しておくようにしています。今年の「京都9条の会」の集会でのよびかけは、会場のシルクホールで直接聞かせてもらいました。
いま大問題になっている秘密保護法案。益川さんは、マスコミのインタビュー(「朝日」11/28付)に答えて、先の衆議院での強行採決について「意見が割れている状況で法律を作らず、国民の納得を得てからすべきです。衆院を強引に通過させたのは暴挙です」「この法案は取り下げるべきです」ときっぱり述べられています。
そして、益川さんならではで、示されている事例に「なるほど」と思いました。
一つは、1960年代、人工頭脳に関する研究の際、それにかかわる資料を回し読みをしていたが、突然、関連する論文が発表されなくなりました。その研究が、原子力潜水艦の水中音波探知機に関する技術に役立つとして機密になったということを聞かれたとのことでした。
もう一つは1999年に茨城県東海村で起きた臨界事故に関して「ただ単に『安全だ、安全だ』と言い過ぎたことがとんでもない結果を招きました。何かを秘密にすることより、みんなの目に触れるようにすることこそ、安全をもたらします」。説得力のある発言です。
いま、多くの有識者や広範な国民が「反対のコール」をあげています。11月29日には京都弁護士会主催で反対のパレードも予定されています。「一般参加も可」とのことです。青年のグループは自民党府連に抗議のアクションを展開しています。悪法廃案へ力をあわせましょう。












