JCP京都

2006年09月13日掲載

京丹後の「あざとり地蔵」

 京丹後市大宮町上常吉の府道76号線に沿い、平地峠の頂上付近にある府下最大の石地蔵です。高さ5.3メートルもあり、見たところ地蔵さんというより観音さんという感じです。

 この峠には昔山賊がよく出没し、通行人や地域の人々を苦しめていたという。当時の住職が衆人を救うため、多くの信者から浄財を集め、近くの谷より仏相をそなえた石を見つけ、地蔵尊を建立した。以来、その功徳により山賊は残らず退散したといわれています。

 正式には峠の名前で「平地地蔵」と名付けられていますが、右のほおにあざのような黒点があることから、近所の人たちからは「あざとり地蔵」とも呼ばれ、信仰を集めています。古い境内には百年塔の石碑が地蔵を見守っているようでした。(司)