JCP京都

2006年06月07日掲載

祇園の「めやみ地蔵」

 昔、鴨川が氾濫した時に、地蔵菩薩のお告げにより洪水を防ぐことができた。ここに地蔵尊座像を安置し、「雨止(あめやみ)地蔵」と名づけたのがことの起こり。一説には、雨に降られた人が、ここで雨宿りをしたことから、「雨止地蔵」と呼ばれるようになったとも言われている。

 いづれにしても「雨止」(あめやみ)が転じて、「目疾」(めやみ)になったと言われているが、眼病の治療にも霊験があるとの信仰も厚く、いつのまにか広く「めやみ地蔵」と呼ばれるようになった。

 場所は、四条通りを南座から少し東へ、縄手をこえた所で通りに面してある小さなお寺・仲源寺の中にある。近所の小料理屋のママさんにきくと、「私の町内もあのお地蔵さんからいただいた地蔵さんで、毎年地蔵盆をおこなっています」とのこと。京都の地蔵盆のひとコマを見た思いだ。(司)